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吹き付け塗装の注意点と失敗しないためのポイント

吹き付け塗装の注意点と失敗しないためのポイント

住宅の印象を大きく左右する外壁塗装。その中でも「吹き付け塗装」は、専用の機械を使って塗料を均一に吹き付けることで、独特の質感や模様を表現できることから、様々な住宅で採用されています。

一般的な塗装方法として知られる「刷毛塗装」や「ローラー塗装」と何が違い、どのような注意点があるのか。また、吹き付け塗装のメリット・デメリットは何なのでしょうか?

本記事では、吹き付け塗装を選ぶ前に知っておきたい注意点について詳しく解説します。

目次

吹き付け外壁の基礎知識

外壁に独特の質感や模様を持たせたい方は「吹き付け塗装」が最適な選択となるでしょう。吹き付け塗装はデザイン性が高い反面、仕上がりは業者の技術に大きく左右されます。以下では、吹き付け塗装の基本について解説しています。

吹き付け外壁とは?その特徴と利点

吹き付け塗装とは、スプレーガンなどの専用機器を使い、塗料を霧状にして外壁に吹き付ける工法のことを指します。刷毛やローラーを用いた手塗りと比べて、広い面積や複雑な凹凸がある壁にも均一に塗料を拡散させやすく、作業効率が良いのが特徴です。

デザイン性が高く、立体感や模様を演出できるため、意匠性を求める建物や外観にこだわりたい方におすすめの塗装方法です。

吹き付け塗装の種類と選び方

吹き付け塗装の種類には「リシン」「スタッコ」「吹き付けタイル」など、様々な種類があります。リシンは細かい石を混ぜて吹き付けるため、自然で素朴な風合いになります。スタッコは重厚感のある凹凸で洋風建築などによく使われます。吹き付けタイルは「ゆず肌」や「玉吹き」など、粒子や模様の大きさ・形によって見た目や質感が変わります。

選び方としては、まず建物の外観イメージ(モダン・洋風・和風)・予算・耐久性・メンテナンス性などを考慮しましょう。粒子の粗さや模様の深さで汚れの付きやすさが変わるため、デザインの好みだけで選ぶのは要注意です。

業者選びのポイント

吹き付け塗装は、刷毛塗装やローラー塗装に比べて技術的な難易度が高く、仕上がりに職人の経験や腕前が大きく影響します。塗料の飛散を防ぐための丁寧な養生、均一な厚みを保つ吹き付けのコントロール、模様や凹凸を美しく仕上げる技術など、いずれも熟練度が求められる作業です。

業者を選ぶ際には施工実績の豊富さや過去の事例写真を確認し、実際に依頼した人の口コミや評判から「仕上がりの美しさ」「施工後のトラブルの有無」「対応の丁寧さ」といった生の声を参考にしましょう。

吹き付け塗装のメリット

吹き付け塗装は広い面積や複雑な形状の外壁に対して、ムラなく綺麗に仕上がる工法として注目されています。コストパフォーマンスの良さ・デザイン性・施工時間の短さなど、複数のメリットが吹き付け塗装にはあるのです。

コストパフォーマンスと耐久性の向上

吹き付け塗装は、専用の機器を使用することから一見コストが高そうに感じますが、広い壁面を短時間で塗装できる効率の良さが、トータルコストを抑える要因になります。例えば、人件費や仮設設備などのコストを削減できるため、施工全体の費用対効果が上がるとされています。

また、凹凸のある外壁でも均一の厚さで塗料を吹き付けることができるため、剥がれ・ひび割れ・浮きなどのトラブル発生リスクを抑え、長期間にわたり外壁を保護できます。

デザイン性を追求する

吹き付け塗装の大きな魅力の一つが、デザイン性が高いことです。例えば、リシン吹き付け・スタッコ吹き付け・吹き付けタイルなど、凹凸のパターン・粒子の大きさ・素材によって外壁の表情を多様に変えることができます。また、同じ仕上げ方でも、光の当たり方や陰影の出方が変わるため、家の造形や環境に応じてデザインを調整できる点が強みです。

個性的で高級感を狙いたい住宅や意匠建築に特に適しており、手塗りでは表現しにくい滑らかさ・立体感・模様の細かさを出せるため、見た目重視の方には満足度が高いとされています。

短時間施工の利点

吹き付け塗装では、スプレーで塗料を広範囲に吹き付けることができるため、刷毛やローラーなどの手作業よりも、施工時間を大幅に短縮することが可能です。施工時間が短縮されることで工期全体が短くなり、人件費・仮設設備などのコスト削減に繋がります。また、気候の影響を受けやすい外壁工事においては、天候の良い間に短時間で吹き付けられるため、乾燥や湿気などの影響を受けにくく、仕上がりの安定性が向上します。

吹き付け塗装のデメリットと注意点

広い面積や凹凸のある外壁に対して、効率的かつ美しく仕上げることができる工法として注目されています。しかし、施工中に飛散する可能性・メンテナンスの手間・汚れや劣化のリスクなど、注意すべき点もいくつか存在します。

施工中の飛散と周囲への影響

吹き付け塗装は、スプレーガンを使用して塗料を壁に吹き付ける特性上、塗料が周囲に飛散しやすいというデメリットがあります。これにより、近隣住宅の車や植物などに塗料が付着してしまうリスクがあるのです。風の強い日や狭い敷地での施工では、周囲への影響が大きくなりやすいでしょう。

そのため、施工前に周囲の環境をしっかり確認し、手塗り工法よりも徹底して養生を行う必要があります。

メンテナンスの手間と頻度

吹き付け塗装は、意匠性や耐久性に優れた仕上がりが期待できますが、メンテナンスの手間や頻度が他の塗装方法に比べて高くなる傾向にあります。特に、リシン仕上げやスタッコ仕上げなど、ザラザラとした凹凸のある仕上げは汚れが溜まりやすく、放置していると劣化の原因になるため、定期的なメンテナンスが必要になります。

施工を依頼する前に、定期的にメンテナンスを行う必要があることを理解しておきましょう。

汚れや劣化のリスク

吹き付け塗装は、美しい模様や立体感を実現できる反面、凹凸が多いことから汚れやすいという欠点があります。特に、排気ガスや雨垂れによる黒ずみ、カビや苔の付着は目立ちやすく、ローラー塗装のような仕上げに比べて清掃が難しいです。

紫外線や雨風の影響で塗膜が劣化すると、ひび割れやチョーキングが起きやすくなり、外観の美しさを損なってしまいます。劣化が進行すると、短いスパンで再塗装が必要になってしまいます。

長く美観を保つためには、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。

施工工程と事前準備

吹き付け塗装は、外壁にデザインを与えながら効率よく施工できる工法です。しかし、施工が難しい工法であるため、成功させるには十分な事前準備と工程管理が必要になります。

施工の流れを詳しく解説

吹き付け塗装の一般的な施工の流れは、足場の設置や塗料の飛散対策を行ってから、外壁の洗浄を行います。高圧洗浄機を用いて表面の汚れ・カビ・古い塗膜などを取り除くことで、塗料の密着性を高めることができます。その後、ひび割れや欠損部分の補修を行い、下地を均一に整えます。次に、周囲に塗料が飛散しないよう、しっかりと養生を施します。

準備が整ったら、下塗り・中塗り・上塗りの順で吹き付けを行います。下塗りは塗料を密着させる接着剤の役割を果たし、中塗りと上塗りで塗膜の厚みが増すことで、耐久性と美観を持たせることができます。

養生と下地処理の重要性

吹き付け塗装は塗料が霧状に広がるため、徹底的に養生を行わなければ思わぬ箇所に塗料が付着してしまいます。窓やドア・室外機・植栽などに加えて、手塗り工法では

養生しない部分までしっかりと養生します。風の影響で近所の建物や車などに飛散する可能性も考慮して、養生対策を万全に行っておく必要があります。

下地処理も非常に重要な工程です。外壁に汚れや古い塗膜が残っていると塗料の密着が弱まり、施工後に剥がれやひび割れが発生しやすくなってしまいます。

使用する機械と工具の紹介

吹き付け塗装は、専用の機械や工具を使用して行われます。代表的なのは塗料を細かい霧状にして吹き付ける「スプレーガン」で、エアスプレータイプとエアレスタイプがあります。エアスプレータイプは、圧縮した空気を使って細かな塗料を吹き付けます。仕上がりがきれいですが、塗料の飛散が多めです。エアレスタイプは、塗料自体に圧力をかけて押し出すため飛散が少なく、粘度の高い塗料にも対応できます。

近年では、エアレスタイプのスプレーガンが主流となっています。

吹き付け外壁のメンテナンス方法

吹き付け塗装を施した外壁は美しい仕上がりになりますが、メンテナンスを怠ると美観や機能性が損なわれやすくなります。以下では、塗装を長持ちさせるためのポイント、汚れ・劣化への具体的な対処法、そして再塗装の適切なタイミングについてご紹介します。

定期的なチェックポイント

吹き付け塗装を長く良好な状態に保つためには、定期的に点検を行う必要があります。まず外壁を遠目で眺めて、色あせや色ムラの発生・ツヤの衰えなどを確認しましょう。壁を触って白い粉がつく場合は、塗膜の劣化が進んでいるサインです。

また、壁面のひび割れや塗装の剥がれ、浮き・膨れの部分がないかも確認しましょう。これらは雨水の影響を受けやすく、早期に補修しないと建材内部までダメージが広がる恐れがあります。

汚れや劣化への対処法

吹き付け塗装は凹凸が多いため、汚れが付着しやすく、それが塗膜の劣化を早める原因になります。軽い泥汚れ程度であれば、散水で洗い流すのが手軽です。ただし、高圧すぎると塗膜を傷めてしまうため、適切な水圧で行いましょう。

頑固な汚れには、中性洗剤や専用のカビ・コケ取り剤を用いて、柔らかいブラシで優しくこすります。洗剤が残らないように最後に水洗いをすることが大切です。

汚れが付着しやすい環境の場合は、半年~1年に一度の洗浄をおすすめします。

再塗装のタイミングと方法

外壁の再塗装は、一般的に10~15年程度とされていますが、ひび割れや塗膜の剥がれ・浮きなどが目立ってきたら、再塗装を検討すべきサインです。

再塗装の方法としては、まず既存の塗膜の状態を確認し、劣化部分は剥がしたり補修したりと、下地処理をしっかり行うことが大切です。外壁の洗浄・乾燥を経て、下塗り剤を塗布し、新しい塗料で仕上げます。

再塗装時には、汚れにくい低汚染型・遮熱型・親水性塗料を選ぶことで、今後のメンテナンスの手間を軽減できるでしょう。

まとめ

吹き付け塗装は、スプレーガンを用いて塗料を霧状に吹き付けることで、立体感のある仕上がりを実現できる塗装工法です。

広い面積や凹凸の多い外壁でも効率良く塗装でき、デザイン性も高いことがメリットですが、塗装時の飛散リスクの高さや汚れが付着しやすいというデメリットもあります。また、仕上がりは職人の技術に大きく左右されるため、施工実績や評判をしっかりと確認してから業者を決める必要があります。

完成後は定期的な点検や洗浄を行い、劣化が進んだ場合は10~15年を目安に再塗装を検討すると、美観と耐久性を長く保つことができます。

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