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家の基礎にまさかのひび割れ!直ちに確認すべき3つのポイント

家の基礎にまさかのひび割れ!直ちに確認すべき3つのポイント

建物を支える土台部分にひび割れがあるのを見つけると「これって大丈夫なの?」と不安に感じます。地震大国と呼ばれる日本においては、ちょっとしたひび割れであっても怖いものです。

しかし、ひび割れにも様々な種類があり、建物の安全性に直結するケースもあれば、経年による自然な現象にすぎない場合もあるのです。では、どのような点を押さえれば、すぐに補修が必要かどうか見極められるのでしょうか?

本記事では、家の基礎にひび割れを発見した際に確認すべきポイントや補修方法などをご紹介していきます。

目次

家の基礎のひび割れとは?

家の基礎に見つかるひび割れは、放っておくと想像以上のトラブルを招くことがあります。ひび割れの種類・原因・許容範囲を正しく理解することで、適切な対応ができるでしょう。

ひび割れの種類とその症状

家の基礎に現れるひび割れは、その性質や発生原因によっていくつか分類できます。代表的なものとしては、ヘアークラック(幅0.3mm未満・髪の毛のような浅い亀裂)や、構造クラック(幅0.3mm以上・コンクリート内部の鉄筋まで達している可能性あり)があります。

ヘアークラックは、乾燥収縮や温度変化に伴うわずかなひずみで発生しやすく、表面にとどまるため、構造に重大な影響は及ぼしません。一方、構造クラックはコンクリートの打設時や施工不良・不同沈下・地震などによって発生します。

ひび割れに雨水が侵入することで、内部の鉄筋の腐食が進んでいる可能性もあります。ひび割れに沿って茶褐色のさび汁や剥離・欠損が見られる場合は注意が必要です。

家の基礎におけるひび割れの原因

家の基礎にひび割れが生じる背景には、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。

原因として最も考えられるのは、コンクリート内部の水分が蒸発して体積が収縮する「乾燥収縮」によるものです。また、温度変化によってコンクリートが伸縮を繰り返すことで、徐々にひずみが蓄積し、亀裂が発生することもあります。さらに、地盤の強度にムラがあることで「不同沈下」が起こり、基礎に不均一な荷重がかかってひび割れが生じるケースも少なくありません。

そのほかにも、基礎を施工する際の施工不良が原因になる場合や、地震などの振動によってひび割れが生じる場合もあります。

ひび割れの許容範囲とその影響

ひび割れを放置しても良いかどうか見極めるためには、許容範囲を把握しておく必要があります。一般的に、幅0.3mm未満、深さ4mm程度以下のヘアークラックは構造に与える影響は小さいとされ、許容範囲内と見なされるケースが多いです。

一方、幅0.3mm以上・深さが深いクラックは「構造クラック」として扱われ、補修が必要とされる場合があります。例えば、ひび割れが同じ箇所で複数発生している・基礎の上から下まで割れている・横方向にひび割れている、などが挙げられます。このようなひび割れは、雨水の浸入によって鉄筋を腐食させ、強度を低下させる恐れがあります。また、建物の傾きや床のひずみを招く可能性もあるでしょう。

ひび割れが発生した際のチェックポイント

基礎部分にひび割れが現れたとき、ぱっと見ただけではその深刻度を判断するのは難しいものです。深さや内部状態の記録方法を押さえておけば、後の判断や補修がスムーズになるでしょう。以下では、ひび割れ発見時にチェックすべきポイントを解説します。

ひび割れの深さと幅を測定する方法

ひび割れが危険な状態か判断するには、まず幅と深さを正しく測る必要があります。ひび割れの幅は「クラックスケール」を用いて、ひび割れにスケールをあて重ね、その目盛りから測定します。クラックスケールは、ホームセンターなどで手軽に購入することができます。

一方、ひび割れの深さについては表面からの目視では判断できないことが多いため、非破壊試験(超音波法など)や必要に応じてコア採取などの方法が用いられます。超音波法では、ひび割れを挟んで音波を送受信し、伝播時間から深さを推定します。コア採取法では、ひび割れを横断するようにコンクリートを採取して断面を観察するため、最も確実な深さ測定手段とされています。

ひび割れの内部状態を確認するための調査方法

ひび割れの亀裂が表面だけか内部まで達しているのか、鉄筋の腐食が進んでいないかを見極めるには、いくつかの調査方法があります。まずは、打診調査(コンクリート表面を金槌などで軽く叩く)です。音の変化から空洞や剥離、浮きなどがないかを判断します。硬い音なら正常、空洞や剥離がある場合は音がこもって聞こえます。また、赤外線サーモグラフィーや超音波法を使って、目視では見えない内部のひび割れや劣化を検出する方法もあります。

これらの方法によって、亀裂が内部まで達しているか、内部で広がっているかどうかの情報が得られます。

写真を使った記録と評価の重要性

ひび割れを見つけたら、写真で記録を残すことが非常に大切です。ひび割れの位置・方向・長さ・幅・周囲の構造を複数アングルから撮影し、発見時の日時を明記しておくと、ひび割れの変化を比較することができます。

撮影を継続することで、ひび割れが時間経過でどう広がったかを判断でき、補修するタイミングの判断材料になります。また、補修業者や診断士に状況を説明する際にも、写真記録は説得力のある証拠となるでしょう。

家の基礎のひび割れ修理方法

基礎のひび割れ補修はどうすればいいのでしょうか?

以下では、DIYで補修する際の手順から業者に依頼した場合の費用相場、さらにエポキシ樹脂を用いた専門的な補修方法まで、基礎ひび割れの修理について詳しくご紹介します。

DIYでできるひび割れ補修の手順

ヘアークラック程度の軽いひび割れの場合は、DIYで補修できます。まず、ひび割れ部分を掃除して、汚れやゴミなどを取り除きましょう。次に、クラック幅に応じた補修材(モルタルや専用シーリング材など)を用意し、ノズルやヘラでひび割れ内に詰め込むように充填します。表面よりやや盛り上げる程度に盛ってならし、完全に硬化する前に表面を平滑に整えてください。必要なら防水塗料で仕上げても良いでしょう。

業者に依頼する場合の補修費用の相場

構造クラックや深さ・広がりがある場合は、専門業者へ依頼するケースが一般的です。費用相場は、1箇所につき約1~2万円程度が相場となっています。住宅全体の基礎ひび割れを補修する工事では約10万円程度、あるいはそれ以上になることもあります。

種類別に見ると、VカットやUカットといったカット工法を用いる補修は、約1,000~2,000円/m程度、エポキシ樹脂注入工法では10,000~20,000円/m程度とされています。

実際は、ひび割れの状態によって変動するため、複数の業者から見積もりを取って確認してみてください。

エポキシ樹脂を使用した補修方法

エポキシ樹脂注入工法は、ひび割れの内部まで樹脂を浸透させて接着補強する方法です。ひび割れ表面に注入ノズルやパイプを取り付け、周囲をシール材で密封します。次にエポキシ樹脂をゆっくり注入し、ひび割れの内部を隙間なく満たします。その後は、余分な部分を取り除き、研磨して平滑に仕上げ、必要に応じてモルタル補填や防水塗装を行います。

この工法は、幅0.1 mm以下の微細なクラックまで対応でき、強度回復や耐久性向上に優れています。DIYでの施工は難しいため専門業者に依頼するケースが多いです。

ひび割れ放置のリスクとその影響

基礎に生じたひび割れをそのまま放置すると、見た目だけでなく構造や耐久性にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。地震との関係も含め、どのようなリスクがあり、どのようなメンテナンスが有効なのかを見ていきましょう。

基礎のひび割れが及ぼす長期的な影響

ひび割れを放置していると、コンクリート内部に雨水が侵入し、鉄筋の錆びが進行する恐れがあります。錆びが膨張するとコンクリートが内部から押し出され、爆裂や剥離へと発展することもあります。また、基礎の強度が徐々に低下していくため、不同沈下が起きやすくなり、建物全体の傾き・壁・床にズレやひずみが現れたりする可能性もあります。さらに、耐震性が低下すれば、将来の地震に対する脆弱性も高まってしまうでしょう。

地震とひび割れの関係

地震は基礎に大きな揺れと圧力を与えるため、既存のひび割れを拡大させたり、新たなひび割れを生じさせる恐れがあります。特に、構造クラックと呼ばれる幅0.3mm以上の亀裂は、地震時の応力集中点となる可能性が高いとされています。

地震の発生後には、ひび割れが拡大していないか、新たなひび割れが発生していないかを確認しておきましょう。また、地震がきっかけで地盤にズレが生じ、基礎に不均衡な力が加わることで、ひび割れが進行しやすくなることもあります。

劣化や危険性を防ぐためのメンテナンス法

ひび割れによる劣化や危険性を抑えるには、定期点検・早期発見・早期補修が基本となります。半年に1度程度はひび割れの発生・進行がないかをチェックし、変化があれば写真で記録を残しておきましょう。また、ひび割れの補修後に防水塗装を施すことで、雨水の侵入をより防ぐことができ、鉄筋の錆びの進行を抑制することができます。

大きなひび割れや構造に関わるひび割れを確認した場合は、速やかに専門業者に調査・補強を依頼し、適切な補修を行うのが望ましいです。

まとめ

家の基礎に発生するひび割れは、ひび割れの種類によって深刻度が異なり、放置すると建物の強度や耐久性に大きな影響を及ぼす可能性があります。ヘアークラックは比較的軽度なひび割れのため、特に心配する必要はありません。しかし、構造クラックは雨水の侵入により鉄筋の腐食や不同沈下を引き起こしやすく、危険な状態だと言えます。

ひび割れの補修は、ヘアークラック程度ならDIYで対応できますが、構造クラックの場合は業者へ依頼し、適切な方法で補修を行なってもらいましょう。定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで劣化を防ぎ、地震による倒壊を防ぐことができます。

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