外壁塗装中の防犯対策7選と安全な工事の進め方

2025年7月16日

外壁塗装中の住まいは、意外にも防犯リスクが高まります。なぜなら、足場やシートで建物が覆われると、外部からの視線が遮られるため、侵入者にとって好都合な状況になるためです。実際、工事期間中に空き巣被害が発生するケースは少なくありません。例えば、業者が不在の時間帯に足場を使って2階の窓から侵入された事例もあります。

こうした事態を防ぐためには、あらかじめ効果的な防犯対策を工事ておくことが大切です。

この記事では、安心して外壁塗装工事を進めるための7つの防犯対策をそれぞれ詳しく解説していきます。

外壁塗装中はなぜ防犯リスクが高まるのか？

外壁塗装中の足場やシートは、侵入者が隠れられる状態になるため、防犯リスクが増加します。

足場を使った空き巣や業者を装った不審者が紛れ込みやすいため、注意が必要です。

足場が空き巣の侵入経路になる

外壁に足場を設置すると2階以上への侵入が容易になるため、空き巣犯にとって格好の侵入ルートとなります。建築・施工現場においても、「足場は犯罪者にとって高価な住宅へ簡単に入る手段になる」と警鐘を鳴らす専門家もいます。また、足場ははしごがわりに使える金属部分が多いため、侵入を助長してしまう恐れがあります。特に、夜間や住人の不在時は人目につきにくいため、侵入者にとって都合が良い環境となります。したがって、足場設置時には侵入者の経路にならないように対策を講じる必要があります。

業者の出入りで不審者が紛れ込みやすい

外壁塗装時は、複数の業者の出入りや材料搬入が頻繁に行われるため、敷地内が出入り自由な状態になりがちです。こうした工事期間中は、誰が関係者なのか外部から見分けがつきにくくなるため、家の前が開放されていたり、出入口が頻繁に開閉されたりしていると、第三者が自然と紛れ込みやすくなってしまいます。

業者が工事に集中していて目が届きにくいタイミングを狙われることもあり、敷地内に入られても気づきにくいというリスクがあります。

住人が不在にしがち（昼間の工事など）

外壁塗装は主に昼間に行われるため、工事中は住人が仕事や用事で家を空けている時間帯と重なることが多くなります。日中ではあるものの家を留守にしがちな状況は、空き巣犯にとって侵入の好機となってしまいます。また、足場や飛散防止ネットによって外からの視線が遮られることで、近隣住民の目にもつきにくくなり、異常があっても発見しにくい状況になります。

普段であれば気づかれるような行動も、塗装工事中の環境では見逃されがちになるので、不在の時間帯が多い家庭ほど、工事中は一層の注意が求められます。

塗装工事前にできる防犯準備【事前対策】

塗装工事を始める前に、防犯準備をしっかりと行うことが空き巣犯の侵入を未然に防ぐ鍵となります。

特に、防犯カメラの設置・近隣への情報共有・業者との打ち合わせなどは効果的な対策となるでしょう。

以下では、これら3項目について詳しく解説していきます。

防犯カメラの設置・作動確認

塗装工事が始まる前に防犯カメラを設置して、正常に動いているか確認しておくことはとても大切です。足場やシートで家の外が見えにくくなる工事中は、空き巣犯にとって都合の良い環境になりがちです。しかし、そこに防犯カメラがあるだけで侵入しようとする人にとっては強い牽制になります。

最近では、スマートフォンで外の様子を確認できるカメラも多く、外出中でも家周りの状況を把握できます。すでに防犯カメラを設置している場合は、録画がしっかりできているか、電源が入っているかなどを工事前にチェックしておくと安心です。

近所へのあいさつ・情報共有

塗装工事を行う前には、近隣の方への挨拶を忘れずに行いましょう。「◯日から塗装工事が始まります」と一言伝えておくだけでも、周囲の理解を得やすくなります。さらに、近所の人が「この家は工事中なんだ」と把握してくれていると、見慣れない人や不審な動きにも気づきやすくなります。近所の方の目が自然と防犯の役割を果たしてくれるのです。また、近隣への挨拶は防犯のためだけではなく、騒音・臭い・車の出入りなどによるトラブルの防止にも繋がりますので、できる限り行いましょう。

工事業者との打ち合わせで防犯意識を確認

塗装工事を依頼する業者と打ち合わせをする際には、防犯いついての意識をしっかり確認しておきましょう。「どこまでの範囲に出入りしますか？」「使用後の鍵の管理はどのようにしますか？」といった質問をしておくと、安心して任せることができます。

工事中は家の周囲に業者が出入りするため、外から見ると誰が関係者か分かりにくくなります。そのため、業者と一緒に「どんな点に注意が必要か」を話し合っておくことで、不審な人物に対しても注意を向けやすくなります。

塗装中にやるべき防犯対策【工事期間中】

外壁塗装の工事期間中は足場や飛散防止ネットで視界が遮られ、侵入リスクが高まります。そのため、期間中の防犯対策は必要不可欠になります。

以下では、足場への対策・日常的な施錠・在宅の装い・貴重品の管理など、工事期間中に実施すべきポイントを分かりやすくご紹介します。

足場への防犯ネット・防犯表示

外壁塗装中の足場は不審者が侵入しやすいルートになるため、足場への防犯ネットや「防犯カメラ作動中」などの表示を設けることが効果的です。足場の入り口に防犯ネットを張ることで内部の視界を遮るとともに、心理的抑止力が働くとされています。また、足場入口に施錠できる扉を設置することで、部外者の立ち入りを物理的に防ぐこともできます。

このような環境整備が、外壁塗装中における防犯の第一歩と言えるでしょう。

窓や玄関の施錠チェック（毎日）

足場を通じて2階の窓から侵入されるケースは意外と多いので、工事中に窓や玄関の施錠を毎日確認することがとても重要です。インターネット上では「窓は必ず施錠する」「補助錠を追加する」といったアドバイスが掲載されています。

作業中に開けっぱなしにしがちな窓や、開閉が多い出入り口は要注意です。毎日の習慣として朝と夜に鍵がかかっているかを確認することで、空き巣被害を大きく減らす効果が期待できます。

日中でも在宅時間を作る／在宅を装う

昼間は住人が不在であることを悟らせない工夫も大切です。実際は家に居ないものの、在宅しているように見せかけるため意図的に電気を点けっぱなしにしたり、防犯装置を活用すると効果があるでしょう。また、仕事の昼休み中などに少し家に戻って明かりをつけたり、在宅と見せかける時間を設けるだけでも「人がいる家」という印象を与えられ、不審者の侵入を思い止まらせるきっかけになります。

貴重品は金庫や別の部屋に移動

外壁塗装中は職人の出入りが頻繁になり、家周りに人の気配がある時間が増えます。そのため、万が一のことを考えて、現金や貴金属・通帳・印鑑などの貴重品は、鍵のかかる金庫や他の部屋に移動しておくことが大切です。普段からリビングや寝室など、目につきやすい場所に置いているものは、工事期間中だけでも見えない場所にしまうようにしましょう。

敷地内に出入りできる人間が増えることで、外部の目が届きにくくなるのは事実です。自衛の意識を持って、家庭内の防犯を強化することが、安心して工事を進めるためのポイントです。

信頼できる塗装業者の選び方

信頼できる塗装業者を選ぶことは、工事中の安心や仕上がりの満足度に直結します。

業者を選ぶ際は防犯への配慮や施工実績などを重視することで、不安のない施工が進められます。

以下では、信頼できる業者の選び方をご紹介します。

工事中の防犯に配慮してくれるか

信頼できる業者は塗装中の防犯リスクを理解し、対策に前向きな姿勢を持っています。

例えば、足場に施錠ドアを設置する提案やセキュリティ面の確認をする姿勢が見られ、敷地内の出入り状況に気を配る業者は安心できるでしょう。また、作業を始める際に「防犯面も留意します」と伝えてくれる業者も信頼できます。

こういった姿勢は、単なる塗装作業を超えて「住まいと家族の安全」を含めたサービスを重視している証だといえるでしょう。工事中も信頼して任せられるか、事前の対話でしっかり確認しておくことが大切です。

施工実績・口コミ・地元での評判

優良な業者を見極めるには、過去の施工実績と地元での評判が何よりも指標になります。業者のホームページで過去の施工事例やビフォーアフターの写真、顧客の声をチェックして、品質や仕上がりに納得できる内容か確認しましょう。また、地元での評判や口コミも大切です。地域密着型の業者は、ご近所や自治体との関係を大切にしていることが多く、不審な勧誘行為が少ないとされています。

同じ街での実績が多い業者かつ、アフターサービスでトラブル発生時に迅速に対応している業者は、信頼できる業者と見て良いでしょう。